Innovators

キーワードは「不確実性」。イノベーションのマーケットなんてわからない。

( 13年03月13日 ) img

サイボウズ株式会社 創業者
セブンデイズ株式会社 | 代表取締役社長 高須賀 宣氏
http://www.SevenDays.net/
日本有数のグループウェアに成長したサイボウズの創業者。松下電工情報システム部門でネットワークシステムの構築に携わる。その後独立し、サイボウズ代表 取締役に就任。2013年1月にセブンデイズ株式会社を設立し「ネットとリアルで人と人がつながる次世代サービス」づくりに尽力する。

僕の人生を、生活を変えてくれたのはすべてアメリカの会社だった。

僕は、松下電工にネットワークエンジニアとして勤めていたんだ。至極まっとうなエンジニアだったと思うよ。でもそれから、販売や企画などのビジネスの世界へとフィールドが移っていった。ガチガチのエンジニアじゃいられなくなって、ものの見方が変わってきた。そこから独立してサイボウズを立ち上げたんだ。思えば、僕の人生や生活を変えてくれたものはアマゾン、グーグル、アップルだった。気がつけば、すべてアメリカの会社だった。製品が世に送り出されてみんなの生活が変わる。それって素敵なことだと思う。概念とかポリシーとかではなく、リアルな「モノ」や「サービス」で生活が変わるんだ。イノベーションってそういうものじゃないかな。ただ、アメリカでばかりイノベーションが起きている。日本はどうなんだろう。アメリカは人口に対して会社を作る人――起業家の割合が日本と10倍ぐらい違う。シリコンバレーの学生に講演をしたとき、起業したい人に手を上げてもらったらなんと全員、100%だった。日本の君たちは、どう思う?

何かを感じて「飛び込む」。ベンチャーは、普通のビジネスじゃない。

まず、普通のビジネスとベンチャーとは違うものなんだ、ということを理解して欲しい。イノベーションを起こそうというベンチャーの会社が、市場分析なんかを始めるとベンチャーからどんどん離れていってしまう。イノベーションを起こすほどの製品のマーケットなんて、当然まだ存在しないんだ。そんな心配したってしょうがない。キーワードは「不確実性」だ。不確実でいい。自分のしようとしていることに何かを感じてはじめる、飛び込む。まずそうすることが大切なんだ。しかも、ヤケクソでとか無謀に飛び込むんじゃない。自分のビジョンで「やれる」と信じたら、きっちりと考えて、具体的なところまで落として飛び込んでいく。これができる人がイノベーターになると思う。

僕もまだイノベーションの途中。やりたいことがあるんだ。

情報の未来とは人と人とがつながることであること――それは多くの人が同意してくれることだろう。でも、人と人とがつながっているということは単に誰かの名前を知っているとか、ブログに何かを書き込んだとかそういうことなんだろうか。誰かのプロフィールや意見がネットワークの中に断片的に置いてある。その部分について共感したり感想を述べたい人が書き込みを始める――それだけじゃない。人と人が出会い、お互いを想うことはもっと多くのものがあるんじゃないだろうか。あるひとりの人が自己そのものに近いアイデンティティを発信して、そのアイデンティティに共感した人がウィル(未来)を共有できるような、そんなつながり。それは人と人がリアルに会ってふれあい、お互いを尊重することとほとんど等しい。僕はそれを、時間・場所を越えたネットワークの中に創りたいと思っている。7年後、総人口の半数にあたるネットワーク人口40億人の全員に参加してもらいたいね。そんなプランが僕の中には、今、ある。
イノベーターの諸君、君たちのプランはどうなんだい?

( 13年03月13日 )
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