03. 大阪で始めた起業家たち

マイクロ波化学株式会社代表取締役社長CEO 吉野 巌

 マイクロ波化学株式会社 代表取締役社長CEO 吉野 巌
――何をしている会社ですか?
マイクロ波を活用した製品製造プロセスの開発や、従来の技術では製造困難な新素材開発に取り組んでいます。この技術は、医薬、電子材料、食品、燃料など、幅広い分野の製造プロセスへ応用展開が可能で、国内外の様々なメーカーとの共同開発や独自プラント立ち上げを進めています。
――あなたのサービス・製品・技術は、どんな課題を解決していますか?
化学産業は、19世紀後半の勃興期から100年以上にわたり、大きなイノベーションがありません。100年以上「熱と圧力」を使った同じ製法で、化学品を製造し続けています。化学プラントは広大な土地を占め、莫大なエネルギーを消費している重厚長大な産業と言えます。そんな化学業界の製造プロセスに革新が起これば、世界のものづくりのあり方までを変革することになるのです。わたしたちは「マイクロ波技術」を活用することで、化学産業にイノベーションをもたらす独自のテクノロジーを実現しました。
――なぜ大阪を選んだのですか?
大阪大学とのコラボレーションからスタートしたからです。
――大阪のスタートアップ・コミュニティについて、どう思いますか?
スタートアップ・コミュニティというよりも、もう少し広義に考えたときに、ものづくりの基盤に強みがあると考えています。
――大阪府・市によるサポートは、あなたのスタートアップにとって、どのように役立ちましたか?
当社は2014年に、世界初のマイクロ波を用いた化学工場を大阪の住之江で立ち上げました。工場用地の獲得からはじめたわけですが、信用力の無いベンチャー企業に長期で土地を貸すような会社は何処にもありませんでした。大阪府・市は親身になって、一緒にこれを探してくださり、最終的に彼らが紹介してくれた企業から借りることができました。あの時のサポートが無ければ、今の当社はありません。
――大阪でお気に入りの場所はどこですか?理由は?
万博記念公園。太陽の塔を見ると、スケールとイノベーションを感じるからです。
――大阪でスタートアップの起業を考えている方へアドバイスをお願いします。
中小企業から大手までのものづくり企業の基盤と文化、有力な大学や研究機関の存在、コスト、を考えた時に、大阪はものづくりベンチャーを立ち上げるにベストの場所です。